議会でボートピア建設反対の決議を求める請願を採択することに賛成の討論
ただいま議題となりました請願第1号 場外舟券売り場「ボートピア八幡」の建設計画に反対する決議を求める請願につきまして、日本共産党八幡市議会議員団を代表して請願を採択することに賛成の立場で討論を致します。
八幡一ノ坪に計画の仮称「ボートピア八幡」は多くの市民の反対署名が寄せられているにもかかわらず、八幡市長は3月30日にびわこ競艇を運営する滋賀県知事と行政協定を締結しました。八幡市は、ボートピア計画に対して地元同意について1区、6区の区長同意の調印のみで「地元同意がある」として認識を改めませんでした。しかし国会でも議論があり国土交通省からは、「民主的プロセスを得て地元同意をとるように」という指導が入ったにもかかわらず、設置業者は地元説明会についても昨年5月に行ったきり誠意ある説明会を一度も開いていませんし、民主的プロセスすなわち自治会、この場合1区6区の総会で説明や議論を行って議決をしたわけでもありません。こういった一部役員を利用して強引に進めるやり方に市も同調してきたことに大変憤り感じています。
場外舟券売り場の設置にあたっては地元自治会の同意書と市長の同意書が必要であり「議会で反対決議がないこと」の3つの条件が必要となっています。今回議会での態度を問われているわけですが、私たち市議会議員は八幡市のまちづくりに大きな影響をもたらすボートピア建設について、市民に代わってきちんと態度表明をしなければならないと思います。
そこで私たち日本共産党議員団は次の理由でボートピア設置計画に反対であり議会として反対決議をするべきであると考えます。
第1に 先にも述べましたが民主的プロセスを得て地元同意がとられていないことなどから「地元同意がない」ということです。私たち日本共産党議員団の調査では、昨年度の6区における総会で「同意決議をした」と業者はボートピア推進本部へ報告していることがわかりました。しかしこれは全くウソの報告であると言うことを総会に出席していた厳議員が常任委員会でも証言をしています。
また請願で紹介されているように二つの団体が取り組まれた「ボートピア計画に反対」という署名は市長のところに23,500筆届いています。隣接の南山地域では90%のお宅で反対署名をされているなかで、市民の合意があるとは到底判断できません。多くの市民は、「八幡市のまちのイメージが悪くなる。」「ギャンブルのまちにしないでほしい」「はちまんさんの門前まちにふさわしくない」「子どもの育つ環境に悪い」等々声をあげておられます。
第2に 一ノ坪周辺が、ボートピアの設置によって環境が悪化することは否定できません。かつて自動車解体による不法な道路占拠や放置自動車、解体に伴う油の流出など自然環境汚染があったことから、ボートピア建設予定地が整備される事への期待が主張されてきましたが、ボートピアでなくても健全な施設を誘致することで環境汚染は改善することが出来ます。むしろギャンブル施設が出来ることによって、ギャンブルを目的に市内外から多くの人が集まってくるわけで、隣接住民にとって治安への不安が講じることは当然です。また交通渋滞については今でも土日はイズミヤ等周辺の大型店への買い物客や、淀競馬場客の車の影響で大渋滞を起こしています。生活道路が渋滞を起こし、大変迷惑がかかることは否定できません。どんなにガードマンを配置したり、住宅内への進入を禁止しても生活に悪影響を与えることははっきりしています。
設置会社(有)京都八幡研究所が配布したパンフレットによると、舟券発売日は350日 通常レース開催は10:30〜16:50 ナイターは14:30〜20:40 としています。事前説明会ではナイターの開催など入っていませんでしたが、こんなに夜遅くまで開催されるということであれば住民への悪影響は予想以上です。
第3に ボートピアの売上金の1%を市の財源に充てるという、いわゆるギャンブルに依存した市政運営には到底納得できないことです。市は還元金の使い道は「学校の耐震補強などに当てたい」と説明していますが、ギャンブルで設けた還元金を教育施設に充てると言う発想事態が不健全ではないでしょうか。市は一時は地元還元金が2億等と宣伝し市の財政が潤うと強調しましたが、昨今の不況下でどこでもボートピアの売り上げは大きく減退しています。先だって日本共産党議員団が滋賀県と懇談をした際に、ボートピア八幡の施行者となる滋賀県の見積もりでは年間の収益金を60億円程度に見積もっているとのお話を担当課(総務部事業課)から聞きました。1%還元ということであれば6000万円の還元であり、この間の市の説明からは大きな計算違いであるといえるのではないでしょうか。地元還元金をあてにしてボートピア設置に同意するなどというようなことは到底賛成できることではありません。
以上の理由により日本共産党議員団は場外舟券売り場の設置計画自体に反対であり請願で求められている、『「ボートピア八幡」の建設計画に反対する決議を求める請願』を採択することに賛成であります。
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